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流れる 〜呪術廻戦 五条悟※R18〜

第28章 ●見縊る●


悟と別れてから、建人とはいい感じに上手くいってる。


何がいいってとにかく気が利く。


悟はお子さまだから私が色んなところに気を配っていた。

時々、恋ちゃんって呼んだり酷いときにはママって呼んで甘えてきた。

そのくせ、私の事を子供扱いする。


建人は私をとにかく甘やかしてくれる。

色んな事に気が利くから、私を困らせたりしない。

だから、たまに私が彼を甘やかす。


悟と別れてからいつものようにお菓子を作りまくった。

マフィン、ケーキ、パイ、クッキー、パン、おはぎ、わらび餅等々。


1人じゃ食べきれなくて建人にも食べてもらった。

嫌な顔一つせず、黙々と食べてくれる建人。

優しい建人と付き合えて幸せだと思ってる。



だけど、悟のバカがちょっかい出してくる。

だから、悟への気持ちが手放せない。

手放すつもりで別れたのに。

全然手放せてないじゃん。


何やってんだ、私。


「どうしよう。」

「何?何をどうするの?五条の事?」

「硝子……心の声、聞こえた?」

「うん。だだ漏れだよ。」

休日、硝子の家でゴロゴロ。

彼女は昼間から飲んでる。

「私は建人が好きなの。」   

自分に言い聞かせるように言った。

「それで?五条になんかされた?」

さすが硝子、何でもお見通し。

「キスされた。」

「ハア?アイツまた?ガキの頃と何も変わってないじゃん。それでアンタはどうしたの?」

呆れる硝子。

「泣いた。」

「何で?キスされて悲しくなったの?」

「頑張って悟への気持ち手放そうとしてたのに、キスされて抱きしめてくるから、腹たってきて。」

「なるほど。」

「もう、腹立つからお弁当作るのやめた。」

「それで最近五条が落ち込んでるんだ。」

「そうなの?」

「うん。昨夜もかなり飲んでたよ。」

「飲みすぎるなって忠告したのに。」

「アイツ、あんたのこと吹っ切れてないよ。」

「時間が解決してくれるといいんだけど。」
 
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