第25章 苛まれる
「マミちゃんっておっぱいおっきいね。」
「もぉ、お客さんどこ見てるんですかぁ?」
「僕、悟って言うんだ。悟くんって呼んでくれると嬉しいなぁ。」
「悟くんのエッチ。」
「悟くんはエッチだよぉ、マミちゃんはエッチじゃないのかなぁ?」
任務帰り、憂さ晴らしに入ったキャバクラでマミちゃんという女の子と仲良くなり、閉店後にお持ち帰りした。
「五条さん、いい加減にして下さい。飲み過ぎですよ。」
帰りの車の中で伊地知に小言を言われた。
「うるさいよ、伊地知。」
「龍さんにバレても知りませんよ。」
「お前それ、脅し?」
「い、いえ、そんなんじゃありませんけど。龍さんが可哀想ですよ。」
「わかったよ。はい、これ残業代ね。」
3万円渡す。
「こ、こんなに?いいんですか?」
「絶対チクるなよ。」
恋と付き合い始めて約10年。
恋の事は好きだ。
だけど付き合いが長くなるとちょっとマンネリ化してくるもんだ。
任務の帰り、伊地知と入ったキャバクラでいい女と意気投合してしまい、めちゃくちゃ飲んだ。
かなり酔っ払ってしまったようでその後のことはいまいちおぼえていない。
気づくとマミちゃんを抱いていた。
このマミちゃんって子がいい女で離れられなくなった。
そして、それからもちょくちょく会うようになった。
マミちゃんの身体に溺れてしまった。
恋の事は今まで以上に大事にした。
昨日もいつものように任務後に女と会い、ホテルへしけ込んだ。
「あっ、ちょっと待って。カード、カード。」
帰る前、支払いをしようとしたらマミちゃんが慌てた様子でカードを出した。