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流れる 〜呪術廻戦 五条悟※R18〜

第3章 ●愛する●


私には呪力がある。
だが、七海家にそのような人間はいない。

父親の知り合いに呪術師という職業の人がいて、その人から私は特別なのだと教えられた。
そして、その人から学ぶために時々その人の家に行くようになった。

そしてある日、そこで1人の少女と出会った。

「私、恋。よろしくね!建人。」

笑った顔が可愛いと思った。

少女は私より一つ年上で、私と同じように呪術師を目指していた。
彼女と過ごすうちにいつしか恋心が芽生えていた。

だけど彼女には好きな人がいた。
すごく年上で、呪術師として活躍していて、背が高くて優しい人だった。


術師として人間としてとても尊敬していた。


だが、彼は私も彼女の事も裏切った。
彼女の母親と蒸発したのだ。


泣きわめく彼女を必死に慰めた。

好きな女の子が悲しんでいる所は見たくないから。


私は彼女の親友になった。
それでもいいと思った。
彼女の役に立てればそれで。


和之進さんが戻ってきて恋と2人で暮らす事になったと聞いた時、彼女が心配でならなかった。
何かと理由をつけては京都まで様子を見に行った。


数年後、私が呪術高専に入学してひと月ほど経った頃だった。
任務で京都の近くまで来たので、恋の顔でも見て帰ろうと思い龍家にやって来た。

「恋います?」

使用人に尋ねる。

「お嬢なら、部屋にいると思いますよ。」

「どうも。」

そう言って彼女の部屋へ向かった。
しかし、部屋には誰もいなかった。
和之進さんなら知っているかもと思い、軽い気持ちで彼の部屋へ向かった。

「…謝るのよ!」

部屋に近づくと大きな声が聞こえた。
恋の声のようだ。

「ごめん、許してくれ。」

「何で謝るのよ!」

私は何だか胸騒ぎがした。

ガチャ

ドアが開き、恋が出てきた。

乱れた髪、シワが付いている制服、胸元が少し開いている。 
そして、胸元に赤い痣があるのが見えた。
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