第21章 ●焦がれる●
恋ちゃんの悟くんイジメが始まった。
何故か恋は任務の時以外、僕のウチに泊まりに来る。
「悟と一緒にいちゃダメなのぉ?」
そんな可愛い事言われたら断れないだろ。
「どう?美味しい?」
「うん、美味いよ。」
晩御飯は恋の手作り。
つい一週間前までしょっちゅう食ってたのに何故か懐かしく感じた。
そう、俺たちが別れてたのってほんの一週間なんだよな。
「お風呂入ってくるね。」
食事が終わると恋はお風呂に入る。
恋が出てくると、入れ替わりで僕が入る。
問題はここからだ。
恋は部屋着のワンピースを着てるんだけど、胸元がすごく開いててかがむとおっぱいが見える。
「恋、おっぱい見えてるよ。」
僕が指摘すると、
「わざと。」
こう返してくる。
そして、次はこうだ。
「あー、乾燥して痒い。クリーム塗って。」
風呂上がり、ソファに座った恋が背中を掻いている。
「じゃあ、背中出して。」
隣に座って言った。
すると恋ちゃんはソファに正座して僕に背中を向け、勢いよくワンピースを捲り上げた。
「ノーブラ?」
「だって寝る時つけたくないもん。」
そういやいつも寝る時つけてなかったっけ。
恋のすべすべの背中にクリームを塗る。
本当に乾燥してるのか疑わしい。
このまま前の方に手を滑らせようか思案していると、突然恋の背中に赤い蛇が現れた。
「うわっ、びっくりしたぁ。」
「最近、動かせるようになったの。これでもう、討伐の時に肩出さなくて良くなったんだ。」
それはそれでちょっと残念な気もするけど、考えたら他の男の前で肌晒さなくてよくなったって事か。
「はい、終わり。」
ふぅー、危なかったぁ。
もうちょっとでおっぱい触るとこだったよ。
「ありがと、悟。」
服を戻してこっちに振り返り、ニコッと笑う。
ヤベェ、キスしてぇ。