第15章 ●落ちる●
「バカはアンタ。アイツはクズだよ。」
恋はそう言うと笑った。
「俺、バカなの?」
「うん。私の好きな可愛いバカ。」
「恋。」
「なあに?」
「好きだよ。」
「私も。」
「キスしていい?」
恋は返事の代わりに自分からキスしてきた。
「五条、お願いがあるの。アイツの、あのクズの痕跡、私の中から消して。」
「恋、どうした?硝子呼ぼうか?」
「大丈夫。そうじゃなくて。思いっきり抱いて欲しいの。今日のやり直ししよ?」
「でも、もうリムジンもホテルもキャンセルしちゃったよ。」
「ムードなんてどうでもいいよ。もう、その気に なっちゃってるんだから。」
そんな事言われたら、我慢できなくなっちゃうじゃん。
恋を抱き、俺の部屋まで連れてきた。
「前にもこんな事あったよね。」
「うん。恋、本当にいいの?」
「う、ん。少し…だけ、優しくして?」
恥じらう恋。
クソッ、可愛い。
恋の後ろから抱きつく。
「好きだよ。」
耳元で甘い言葉を囁く。
「ハァッ。」
後ろから耳を甘噛みすると甘い吐息が漏れる。
首筋に舌を這わせ、ブラウスのボタンを3つだけ外した。
襟を広げて肩を見る。
ひどい歯形は綺麗に消えていた。
ホッと胸を撫で下ろす。
首から肩にかけて愛撫すれば、恋の嬌声が部屋に響く。
「アァッン、ヤァッ。」
感じてると思うと俺も昂ぶる。
服を全て脱がせ、ベッドへと誘へば顔を真っ赤にしてやって来る。
「暗くして。」
「いいよ。」
灯りを落とす。
「おいで。」
ベッドの上で組み敷き、キスをする。
舌を絡め、唾液を垂らし。
いやらしく、求め合う。
胸をあらわにさせた。
だけど薄暗くてハッキリとは見えない。
それもまた一興。
「可愛いおっぱい♡」
乳首の周りを舌で舐め回す。
「ンン、アァンッ」
可愛い喘ぎ声。
反対側は指で乳輪をなぞる。