第4章 中学生3
マイキー「俺とりこの出会いは
俺にとって大切な思い出だからりこと二人で話したい。」
「うん。わかった。
先生が来たら保健室にいるって言ってて」
三ツ谷「…わかったよ。」
「行こうか、マイキー」
「保健室で話す?」
マイキー「ん。」
ガラガラ
「あ、先生いないっぽい」
2人してベットに腰掛ける
終始の無言が続きマイキーが口をようやく開く
マイキー「俺さ、家の道場で空手してたんだ
でも周りのやつら弱っちくてつまんなくてさ~
場地が一番俺にとっついてきてたんだけど
場地はやっぱり俺には敵わなくて
でも、俺一回だけ場地に負けたことあんだよ
そんとき俺体調悪くてふらふらになってて。
そんな時でも俺は場地に勝負挑まれてさ
俺ふらふらになってんのに、
『そんなのマイキーらしくねぇ体動かせば直る』
って言いだしてさ
俺をなんだと思ってんだよって思いながらも
なぜか場地のいうことだからと思って信じて
戦った結果負けちまって…
何か悔しすぎておれ道場飛び出して
その時にりこと出会ったんだよ。」
「んー…あったような、無かったような?」
マイキー「俺あの時滅茶苦茶に泣いてたんだよ
で、見ず知らずのガキとはいえ女にそれ見られたの。
恥ずかしすぎて、俺どうにかなりそうだった~」
「子供が泣いてる所、子供に見られたんでしょ?
全然恥ずかしくないじゃん。」
マイキー「それでも、俺は恥ずかしかったんだよな~
多分周りのやつらを下に見てたから?(笑)」
「なにそれ、さいてーじゃん(笑)」
マイキー「だよな(笑)
でも、泣きじゃくってる俺をりこは抱きしめてくれて
背中とんとんしてくれてさ。
落ち着くまでずっと居てくれてたんだよ
あの頃、俺は大人の目の前で泣くことなかったから
そんな慰め方されたの初めてでさ
すんげー暖かかったんだよな~」
「あ、思い出した!!その後確か!」
マイキー「たいやき!」
「タイ焼きだ!」
マイキー「思い出した?
あんときりこがくれたタイ焼き忘れられなくて
あれからずっと好きなんだよ。」
「…たいやきが?」