第4章 急接近
「さて、こいつをどうするかだな…」
あのあと、白雪を薬室へ送り届けたゼンは、ミツヒデ、木々、あかね、そして捕らえた男の元に戻ってきた。
「はは、どうしましょうね?主」
「主じゃないだろ!
ったく…」
「とりあえずさ、牢屋に入れようよ」
顔も見たくない、とあかねが窓辺に座りながら前に言う。
「なんだ、あかね、機嫌悪いな?」
「うるさい、ミツヒデ」
「おい、なんだよ!?」
「お嬢さん、俺の扱い酷いなぁ」
「........」
自由なやりとりに、木々は静観、ゼンは考え込んでいた。
「とりあえず、1週間牢屋で謹慎、その後はあかねの監視下に置く。」
「ちょっ…ゼン!?」
ゼンの決定に、あかねは声を荒らげた。
「なんだ、俺の決定に文句あるのか?」
「だって…監視するならミツヒデでいいじゃん!!」
「頼んだぞ」
「........はぁ。」
「あかね、頑張って」
「木々…変わって欲しい…」
「それは嫌。」
励ました木々だが、あかねの代わりに監視するのは嫌らしい。