第1章 出会い
「おまえが自分で向かった森に
俺たちがいて
関わりを持って
互いの身を守ろうとした
それがこの場限りの毒か
これからの繋がりか
お前が決めれば良い」
「……
…いや
それは…
私が決めていいことなの?」
「当然!!
俺だって自分の運命は
自分で決めてる
決めて
その道に進めるか否かは
自分次第だろ」
「なんか…」
「えらそうだね」
「なー」
あかねと木々とミツヒデはクスッと笑いながら聞いていた。
「………
ゼンって…」
「何だ?」
「やっぱりすごい考え方するね」
「考え方じゃなくて
生き方ですがね」
笑顔になった白雪に、ゼンは立ち上がり、右手を差し出した。
「ーーーーーお前の答えは?
白雪」
白雪は、右手を出し、ゼンの右手をとりー…
「私はーー…」
それは
いわば
自分の物語
願うなら
この出会いの道の先
物語の頁をめくる
その音が
重なる足音のように
響くよう…
「カッコつけてるけどね
ゼンの目先の運命は
城に戻って怒られることなんだよ、白雪」
「ほんとたよ
はぁー…戻りたくない」
「また何日も城を抜け出して…
私達もとばっちり
めでたしめでたし」
「うっ…お前らなぁ…」