第1章 出会い
「ーー鏡よ鏡
この国で誰の目をも惹く美しさを持ち
この私の新しい愛妾に迎えるに1番ふさわしい娘は誰だ?」
窓の外を見ながら、側近の男に問う男。
「鏡じゃありません
ラジ王子
自分は情報屋です
街の情報屋」
ラジと呼ばれた男は、男の方へ向き直し、男を指す
「黙れ!!
見たままを伝えるのだから
鏡で良いのだ!!」
空気の読めんやつだな…と呟くラジ。
「はぁ…
でしたらまぁ
あの娘ならお気に召されるかと思います
非常に稀な……
そして美しい
赤い林檎のような髪を生まれもつ
白雪ならば」