第1章 出会い
「ぷーっ!
そりゃいい!!
ハハハハハハハハハ」
ゼンは手を叩いて笑った。
「あははは
笑い事でもないんだけどな」
白雪は、すっと立ち上がりながら言うと
「いやいや
いい判断だ
よくその下衆から切り離した」
「?」
ゼンも、白雪の方を向いて立ち上がった。
「赤ってのは
運命の色のことを言うんだろ?
今は厄介なだけでも
案外いいものに
つながっているかもしれないぞ」
ゼンは、まっすぐに白雪を見ながら言った。
「す……
すごい考え方をするんだね…」
驚いた様子の白雪がそう言うと
「おや?
尊敬??」
とゼンがおどけて言った。