第7章 第一王子の帰還
執務室では、第一王子が気だるそうに、
不在の間の報告書を確認していた。
「留守中
それほど問題ないなぁ
何か面白い話はない?」
近くにいた臣下へ聞くと
「面白い・・・
かどうかはわかりませんが
珍しい髪色の娘が
城に入りました
これが見事な赤髪でして」
「・・・あ、そう」
「聞けば
隣国タンバルンの出身で
城に入る以前から
ゼン様と繋がりがあるようです
ご友人・・・
なのだとか・・・」
その言葉を聞き、書類を見ていた顔を上げ・・・
「・・・あれの
「友人」」
そう呟いたー・・・。