第1章 夢か夢現か
…目が覚めればベッドサイドに置いてある、少し古ぼけたスケッチブックを手に取る。
夢にしては鮮明で、毎日同じ夢を見るの。
最初はうっすらとした、どこの場所かはわからない1つの風景。
一ヶ月たった頃には、色はつき、人も自然も建物もハッキリとしていた。
夢の中の私はまるでその場所を知っているようで、夢に出てくるあの人達と楽しそうに遊んでいる。
名前も顔も知らないし見たことないのに、どこか懐かしくてとても切ない気持ちになる。
夢の中の出来事はいつも違うけど、登場人物は毎回同じ。
綺麗な緑髪の長髪をした中性的な顔立で紫のフードを被ってる人、猫目で、ニコニコと笑顔を絶さない人、背が高くて、爽やかな笑顔がとても良く似合う人…
笑顔が可愛くて、とても明るい女の子や青い髪の電子ガール、赤いジャージを着た人やおっとりした白髪の男の人に多分、この中で最年少の男の子。
そして、白髪のふわふわした女の子。