第40章 retrieve*
「俺だけが見れるランっ、最高だよ」
「んっ…隆っ……」
「はぁっ…そんな顔で名前呼ばれっと興奮する…」
「キス…してっ…」
手指を絡めてベッドに貼り付け、
もう片手でランの髪をクシャリと押さえる。
そのまま乱暴に唇を重ねた。
「んんっ…んっ…」
「ラン…っ…… ラン…」
息継ぎの度に名前を呼び、
強く腰を打ち付けていく。
「ふっ……名前呼ぶと、すげぇ締まる…
知ってたか?」
「知らなっ…んぁっ…」
「はぁっ…わりっ……もうっ…」
三ツ谷は耐えきれなくなって
ランの頭と腰に手を回して体を密着させた。
「ちょい激しくするっ…から、耐えて…っ」
一切の隙間がないくらいに密着し、
激しく最奥をつつく。
あまりの激しさに、
ランは声すら出せないようだ。
「んっ… ランっ、っ」
体の中で何かが弾けた感覚に体の力が抜けていく。
凄まじい快感が血流と共に勢いよく駆け巡った。
「はぁっ…はぁっ……ごめんな、
また…余裕なくして…」
「ううん…っ…
隆ならなんでも凄く…嬉しいからっ」
息絶え絶えにそんなことを言って微笑むランに、ドクッと鼓動が跳ね上がる。
「お前って…なんでそんなに…」
「え…?」
「いや……俺幸せだなって」
息を切らしながら優しく微笑む三ツ谷に目を細める。
私の方が絶対に幸せだよ。
大好きな人に愛してもらえて、
幸せだなんて言ってもらえる。
それだけでもう本当に、
なんにも要らない気がした。
「愛してる、ラン…」
「私も…ずっと愛してる…」
この先この人との未来が
ただただ明るいものでありますようにと祈った。
本当にただ、それだけだった。
第40章 retrieve* ーFinー