第40章 retrieve*
「ん?どうした?」
「来て」
「?うん」
疑問符を浮かべている三ツ谷を立たせ、
今牛の言っていたように、自分の背後にベッドが来る位置で立った。
えっと…こっからどうするんだっけ…
確か……上目遣いで…
ジッと見つめて……
「…隆……」
「っ、うん…」
三ツ谷が少し戸惑っているのがわかる。
…勇気を出せ、私。
ここまで来たら、もう引けない。
勢いに…任せる…!
「……大好き…。」
三ツ谷をジッと見上げたまま小さくそう言うと、
三ツ谷の瞳孔が見開かれた。
「…今日は……す、好きにして…いいよ…」
震える声でそう言った瞬間、
更に目を見開いて固まってしまった三ツ谷に
ハッと我に返る。
や、やだ!!!
何言ってるんだろう私いきなり!!!
わけわかんなくて困らせるだけじゃん!!
もう!!何もかも全部あの人のせい!!
どどどうしよう
隆ホントに動かなくなっちゃった…
「っ、あ…隆っ、あの…っ」
ストッー…
「え……」
突然ベッドに押し倒され、
瞬時に三ツ谷が覆い被さってきた。
「た、か」
「ラン」
ギラギラと光る三ツ谷の眼光に
目と鼻の先で射抜かれる。
「じゃあ、遠慮なく好きにさせてもらうから」
「っあ…」
みるみるカーディガンと制服を脱がされていく。
「俺、必ず抱きに来るって言ったよな。
まさかランから誘われるとは思ってなかったから…すげぇ興奮する…」
"気持ちの整理ついたら、
必ずランのこと、抱きに行く"
最後にそう言っていたのを思い出して
体中の血流が早くなるのを感じた。