第8章 resist
「バットって…」
「タイマンじゃねーの?」
皆一様に引きつった顔になってザワついている。
「はっ。出たよ。バットバットって…
弱いクズがやることじゃん。」
「だな。」
ランもドラケンも顔を顰めて
同時に歩き出す。
「上等だ。殺してやるよ。
早くバット持ってこい!!」
「おい、キヨマサぁ〜」
「あ"?……っぁ!」
目の前に現れたのは
紛れもなくドラケンなので、キヨマサも周りも顔面蒼白になる。
「客が引いてんぞ?
ムキになってんじゃねーよ、主催がよぉ」
「金の辮髪…こめかみに龍の墨…
東京卍會副総長!龍宮寺堅!
通称…ドラケン!」
アッくんや山岸たちが囁きあって驚愕する。
「こんなことして何が楽しーのー?
ねぇ?清水?」
ランの冷徹な笑みに、
「…ラン…さん…」
ビクッとキヨマサの肩が上がった。
「あれは…!首に卍の墨…赤いスカーフ…
東京卍會 紅一点…相談役兼取締役!
月乃ラン…!」
「え、誰?」
「とにかくすげぇ人なんだよ!
ドラケンより怖えって噂だぞ!」
「あんな可愛い人が?!
でも墨入ってるし…」
「総長の女って噂の人だよ!」
「「はぁ?!」」
アッくんたちは、情報通の山岸の言葉に唖然とする。