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progress ~東リべ卍~R18~

第33章 realm




長い長い沈黙が流れた。

先に口を開いたのは三ツ谷だった。


「…俺はさマイキー、ずっとずっと、お前のことが羨ましかったんだぜ?」


目を丸くして顔を上げる万次郎に
三ツ谷は自嘲気味に口角を上げる。


「ていうか、今だって羨ましい。
だって昔っから…毎日ランと一緒にいられて、朝起きた時も寝る時も学校でも帰ってからも…ずっと一緒なんだぜ?」


三ツ谷は本気で寂しそうに笑っていた。


「いつどんなときも一緒にいられて…俺の知らねぇランのことたくさん知ってるマイキーに俺はいつも嫉妬してた。知らなかっただろ?」



"俺の気持ちは…知らねぇだろ"


あの時、三ツ谷ごボソッと呟いた途切れ途切れの言葉が一気に蘇った。


ハッと息を飲む万次郎だったが
徐々に眉をひそめた。


「でもね三ツ谷…好きな女が四六時中そばにいんの、けっこーキツイんだよ。考えたことなかっただろ?」



真顔になった三ツ谷がジッと万次郎の瞳を見つめた。



「……それを踏まえて言える。
やっぱり四六時中そばにいて、好きな女のことをずっと見ていられるのは羨ましい。そんな奇跡、滅多にねぇよ」




"関係がどうとかばっかり気にして、
一緒にいられる幸せを、見失うなよ。"


万次郎の中にその言葉が反芻した。







第33章 realmーFinー
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