第7章 reborn
そして、中学卒業と同時に
俺は逃げ出した。
1人で暮らして
バイトを始めて…
なんも上手くいかなくて…
謝って
謝って
謝って
謝り続ける人生だった。
最悪だ。
人生最期に最悪な走馬灯を見ちまった。
「わかったよ神様!!
俺の人生クソだって言いてぇんだろ?!」
"花垣くんは、きっと成功する"
ふいに、橘日向の声が聞こえた気がした。
あれ…?
東京卍會…
橘が死んだのはこいつらのせいだ!!
12年後のこいつらのせいだ!!
「橘って…どんな顔してたっけ…」
俺はその足で走って橘の家に行った。
「あれっ?!花垣くんまた喧嘩?!」
「たち…ばな…ひなた?」
「ダメだよ!喧嘩ばっかりしちゃー!」
あれ…
「あれ…なんで…」
ポロポロと流れてきた涙が
止まらなくなった。
「なんで泣いてんだ…俺…
ご、ごめん!なんでもない!帰るよ!
顔が見たかっただけだから…っ…」
「うそ。なんかあった。
いつもの花垣くんじゃないもん!」
グイッとヒナタに引き戻された。
目と鼻の先で見つめられる。
「ちゃんと言って!
君のことはなんでも知りたいの!
彼女なんだよ?!」
「ごめん…」
……そうだ。
いつも怒られてばっかだった。
ちっちゃくて気が強くて…
「バイバイ。明日学校でね!」
バイバイって明るい言い方が好きだった。