第31章 reaction
3日後
「万次郎…停学中なんだから、
毎朝学校送ってくんなくていいんだよ?家いなよ」
「だって暇だしぃ〜
あいつらの邪魔もしたくねぇだろ?」
前にはドラケンとエマが歩いている。
2人とも、万次郎が停学になったことを知って毎朝一緒に登校してくれてはいるが…
確かに自分が入ることによって2人きりの時間を邪魔したくはない。
「んなことより最近さ、お前…クマやべぇよ。
寝れてねーんだろ?」
「えっ…あ〜まぁ…」
つい素直に肯定してしまった。
不眠の原因はきっとバレバレだろう。
情けない…
「じゃー俺が一緒に寝てやるよ!今夜から!」
「はぁっ?!何言ってんの!馬鹿な冗談言ってる暇あったら停学中なんだし勉強しなよね!」
顔を赤らめることすらせず
本気で怒ったような態度を取られた万次郎は眉間に皺を寄せる。
やっぱ俺のこと、
異性って意識すら持ってねぇんだな…
「あっ、万次郎、学校近くなってきたから帰っていーよ!ちゃーんとお勉強しなよね?!わかったー?」
ビシッと人差し指を突きつけてから、
ランは背を向け行ってしまった。
万次郎もそれを見送り、くるりと踵を返す。
「万次郎!!」
突然背後から聞こえた声にふりむくと、
「送ってくれてアリガトね!」
満面の笑みで手を振るランがいた。
万次郎は手を挙げて優しく笑う。
「はーぁ…なんだよアレ…
余計虚しくなんじゃん。
帰りも迎えに行ってやろ。それまで何すっかなー」