第7章 reborn
中学時代に付き合った人生唯一の彼女
橘日向が死んだらしい。
今まで、何をしても上手くいかない人生。
壁の薄いボロアパートに
6歳も下の店長からバカ扱い。
彼女は人生で1人。
極めつけはドーテー。
「俺…どこで間違えたんだろう…」
電車を待つ間、ぼんやりとそんなことを考えた。
そのとき
ドンッ!
え……?
何者かに押され、線路に落ちた。
目の前に電車が迫ってくる…
「…うそ……っ…」
"死ぬ" と思った瞬間、
思い出したのは、親でも友達でもなく
橘日向 だった。
今思えば、中学2年生が全盛期。
2年のイケてる不良グループのナンバー2だったし
唯一俺に彼女がいた時代。
「んん…?これは走馬灯か?」
目を開くと、当時つるんでいた不良たち、
マコト、山岸、アッくん、タクヤがいた。
鏡を見ると、自分は当時のように金髪だ。
俺だ…!中学生の俺だ!
ダサすぎる!!
しかもガラケー!
懐かしーっ!!
「ん…?2005年7月4日…?
なんで?今って2017年7月4日のはずじゃ…」
12年前の今日?!
なんちゅーリアルな走馬灯なんだ?!
「タケミチのいとこが渋谷三中のアタマでマジよかったよ」
ついてきた結果、
なぜかあれよあれよと渋谷に着いてしまった。
「3年が出張ってきたら、マサルくんの名前だせばいーもんなー」
「??」