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progress ~東リべ卍~R18~

第31章 reaction





タケミチは現代に戻ってから、
ランには何も言えずにいた。




あんな最悪な未来、
言えるわけがなかった。





誰にも言えない。




千冬以外には。




だからその代わり、
一体何が起こったのか、

いや、起ころうとしているのか、


しっかり見極め、そして
あの未来にはぜったいならないように
努力していく必要があった。




「マイキーくん…俺の手の中で死んだんだ。
まだ手にマイキーくんの感覚が残ってるんだ…」


「…きっつい未来だったんだな。」


大雨の中、千冬が俯いたまま呟いた。


「でもさ…俺は正直嬉しいよ」


「…え?」


「だってまた会えたじゃん。
ほらもう会えねぇと思ってたからさっ」


ニッコリ笑う千冬を見ながら、
タケミチの目に涙があふれる。

地面に大の字になりながら、
真っ黒な空を見上げ、雨とも涙とも分からない雫にただ顔を濡らしていた。
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