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progress ~東リべ卍~R18~

第29章 rapture







「ごめんね、タケミチ…
無力な…私で……なんにも…できなくて…」



「… ランさん?…なに…言って……」



ランは涙を流しながら、
先程の万次郎と同じような優しい笑みを浮かべている。



「…あなたのこと、信じてる。
こんなことに、ならない未来を…
ずっと…死んでも信じてる…から…だから…」








パンッ








それは一瞬だった。






自分の頭を撃ち抜いたランは倒れた。

それはまるで
スローモーションに見えた。




「う…わぁあああぁぁああああ!!!!」


タケミチが叫びながらランに駆け寄る。




「さよならは…言わない…から…
また会った時は、私を叱って…ね…」



完全に息を引き取る寸前、
涙を流しながらランが言った最期のその言葉の意味を、タケミチは理解した。



これが夢だったらと
そんなことを思っても何も変わらないことは
もうわかっていた。




そしてただ強く決意する。






この災厄の未来を変えることを。








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