第28章 recollect*
「ご…ごめん…本当に…」
「え?ふふっ…そんなに落ち込まないでよ」
多分大丈夫。
生理終わったばっかの時期だし。
そう心の中で呟きながらも、
三ツ谷に少し意地悪してみたくなった。
「もし…その…できちゃったとしたら…
どうしたらいい…かな?」
眉をひそめてそう問えば、
三ツ谷は頭を抑えながら心底困ったようにため息を吐いた。
「・・・」
あれ……
やっぱり堕ろす一択…かな?
そうだよね…当たり前じゃん!
そう思いながらランは急いで冗談だと言おうと口を開いた。そのとき……
「…もちろん、責任とるよ…
ランが産みたきゃ産んで。
したら俺、ぜってぇ良い父親になれるよう努力するし…ぜってぇ子供に苦労させねぇように寂しい思いさせねぇように、頑張るからさ…。」
その言葉に、ランは目を見開いて固まってしまった。
「…… ラン?……あ、いや…
そりゃどうするかはランに任せるよ?
無理に産めとか言わねーし。ただ俺はランの体のことが心配なだけでっ」
「ふふふふふふっ」
「?!」
「隆…大好き!!!」
ガバッと抱きついて
三ツ谷の唇を自分から奪った。
驚いて強ばっていた三ツ谷だが
ランの後頭部に手を回し、濃厚なキスに変える。
そのままランを押し倒してキスをしながら覆い被さった。