第27章 reflex
「え?!ドラケンくん?!」
「おー。外の奴らは全員ノシた。
マイキーに負けて兵隊も失った大寿は戦意損失。」
「うん。黒龍はもう死んだ!
東マンの勝ちだ!!」
タケミチは目をうるませてその光景を見つめた。
フラフラする頭で思考を振り絞る。
大寿も…八戒も…柚葉も…
ランさんも…三ツ谷くんも…
みんな…生きてる…!
「ミッション…コンプリートだ…」
ドサッー…
気を失ったタケミチを、
三ツ谷がおぶった。
「っあ!タケミチ大丈夫?!」
「ありがとな、タケミっち。
お前らのおかげで黒龍に勝てた。
でも今日の一等はタケミっちだ。」
三ツ谷の言葉に、皆笑顔で頷いた。
跪いている大寿に、乾は背を向けた。
「ボス、ここでお別れだ。
短く儚ぇ良い夢だった…。
ココ、お前はどうする?」
「とーぜん、お前についてくよイヌピー。
じゃーな大寿。」
2人に置いていかれた大寿の前に、
八戒と柚葉が近づく。
八戒 「どうだ?初めての負けの味は?
…アンタは強ぇ。すぐ立ち直れるさ。
でも俺ら姉弟は二度とアンタに屈しない。
アンタを殺そうとしたのは俺の間違いだ。
アンタが家族に暴力を振るい続ける限り、
俺は闘い続ける…」
柚葉 「こんなことがあっても変わらないならアンタはバカだ…。ママが死んでからずっとアンタはママの話をしなかった。自分を追い詰めて塞ぎ込んで、アンタはあの頃からずっと独りだった。アタシも同じ。独りだと思ってた。」
「………。」
「家族って、なんだろうね?
死んでほしいほど嫌いだけど、愛してる…」
柚葉の涙を最後に、
聖夜は完全に終わった。