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progress ~東リべ卍~R18~

第24章 revere*



「なんで…これを…」


それは、もう二度と見ることも食べることも叶わないと思っていた、
あのどら焼き…。


場地がいつもくれた、
あのどら焼きだった。



「本当にタケミチがくれたの?」


「?そうだけど?」


「・・・」


ランは涙腺が緩みそうになるのを
グッとこらえた。


「……ありがとう。」


「えっ!そんなに嬉しい?!」

(1度落ちたやつなのに?笑
逆にこんなに喜ばれるとちょっと申し訳なくなるな…)



ランはそれを両手で持ちながら
ギュッと目を瞑った。


圭介……
ありがとう……

まだ私のこと、
気にかけてくれてるんだね…

情けないね私…

天国でも圭介を休ませてあげられないとか…




「頑張ろうな、ラン。」



ニッコリ笑って言う万次郎に
ランはハッとする。



"人生は七転び八起きだ。
立ち上がり続けりゃ勝つんだよ。"


そう言ってどら焼きを差し出す場地の姿が重なった。



「うん!頑張るよ」



私はたくさんの人に愛されている。




今ではそう、心の底から思えている。




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