第19章 redress
決戦前日になった。
いつもの集会場所に
トップクを着た東マンメンバーが集まっている。
「これより! VSバルハラ決戦の決起集会を始める!!」
ドラケンの声に、皆神妙な面持ちで静まり返る。
「みんなよく集まってくれた!!
明日、俺たちはバルハラとぶつかる!
売られた喧嘩だ。俺らに得るものはねぇ!
…そして…敵の中には場地もいる!
裏切り者は容赦しねぇ!
それが東マンのやり方だ!!」
万次郎の言葉に、
「もう…止めらんねぇんだな…タケミっち…」
千冬が悔しそうに拳を握り、小さく呟いた。
「……俺、ガキになっていいか?」
「へ?」
「は?」
突然そう言った万次郎はスっとその場に座った。
「俺は…ダチとは戦えねぇ」
「?!?!」
「それが俺の出した答えだ!!
みんな力を貸してくれ!!」
ドラケンや三ツ谷たちがフッと笑う。
万次郎の後ろでランも悩ましい笑みを浮かべていた。
「明日俺らはバルハラぶっ潰して!
場地を東マンに連れ戻す!!
それが俺らの決戦だ!!」
わぁぁあああ!!と歓声が上がる中、
万次郎が小さく呟いた。
「ごめん。俺…総長失格かな?」
「…この歓声が答えじゃね?」
「万次郎、堅、
私は明日、ずっと圭介につくね。」
一瞬目を丸くした2人だったが、信用しているランの言葉と真剣なその瞳に強く頷いた。
きっと場地はランに手は出せない。
そう思った。