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progress ~東リべ卍~R18~

第19章 redress




「え……?」



墓に行くと、線香の煙と共にしゃがみこんでいる人影があった。


万次郎かな?


そう思って近づくと、
その背中の特攻服には見覚えがあった。



首のない天使…



長い黒髪がサラッと夜風に揺れるのがわかった。



「……圭介?」


その声に、場地が驚いたように振り返った。


「… ランっ!
音立てずに近寄んじゃねーよ…
ビビって腰抜かすかと思った」


「あ…ごめんっ!」


まさか彼がいるとは思わなかった。

さっきまでしていたタケミチとの会話を思い出し、顔を直視できなくなった。


ランも隣へ腰を下ろし、線香をあげ手を合わせる。


その様子を、場地は横目でジッと見つめる。


ゆっくり目を開けたランは、場地に笑いかけた。


「お墓参り来てくれてたんだね。
ありがとう。」


「…別にお前に礼を言われることじゃねぇ」


「でも、ありがとう。」



場地が目を逸らして立ち上がると、ランも立ち上がった。
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