第18章 rapport
ある日の休日、ランは
三ツ谷から誘われたため、三ツ谷の家に赴いていた。
ピンポンを鳴らし、扉が開いた瞬間
出てきたのはなんと三ツ谷の母親だった。
「っあ!こ、こんにちは!!」
「まぁランちゃん。こんにちは。
中に入って。」
会うのは初めてではないが少し緊張してしまう。
三ツ谷に似て、タレ目がちでまつ毛が長く、優しい印象を醸し出している綺麗な女性だ。
「お邪魔します…あのぅ、隆くんは…?」
「あの子、今シャワー浴びてるわ。」
そう言ってアイスティーを出してくれた。
「ありがとうございます。
あ!ルナちゃんマナちゃん!」
「今日遊び連れてってくれるんでしょー?」
「ソフトクリーム食べたーい」
「うんうん!行こー行こー♡」
「この子たち随分ランちゃんのこと好きみたいで、ランちゃんの話ばっかりするのよね」
その言葉には思わず笑みが零れた。
自分にこんなに懐いてくれるなんてなんだかお姉ちゃんになった気分だ。
「おっ?ラン?早かったな、
ちょい待ってて」
突然聞こえてきた声に一瞬驚いてから振り向くと、なんと下半身にタオルを巻き、髪を拭きながらの状態で三ツ谷が佇んでいた。
「あっ、うん…」
なんで裸なの?!もうっ…!
そんな状態でいきなり現れないでよ!
急いで顔を背けながら内心慌てる。