第17章 resolute
「マイキーくんが一虎くんを殺した?!
嘘…だ!マイキーくんが人を殺すわけない!」
「お前はあの時のマイキーの立場になっても一虎を殺さない自信があるのか?兄を殺した仇だぞ?
そしてあの日一虎は…場地を殺したんだぞ…!」
………え?
一虎くんが…場地くんを…?
「お前も見てたろ、タケミっち。」
なんだこれ…
なんでそんな光景が…
俺の頭の中に……
「どうして出てくんのか分かんねぇけど…
憶えてないはずの記憶が溢れ出てくる…!」
家に戻る道すがら、
タケミチの目から意図せず涙が零れ落ちる。
「倒れてる場地くん…
一虎くん…
そして血塗れのマイキーくん…
全部本当なのかなんてわかんねぇ…けど!
あのマイキーくんの悲しそうな顔…!!」
「タケミチくん……」
直人は立ち止まり、
タケミチのぐちゃぐちゃに歪んだ泣き顔を見つめる。
「俺…、マイキーくんを助けないと!!」
だったら場地くんを助ける!
そうすればマイキーくんは過ちを犯さない!
そして稀咲の思惑も阻止できる!!
今度こそ成功させる…!!
皆の幸せな未来を守るために。