第17章 resolute
ランはタケミチの中学である溝中に1人で足を運んだ。
下校中の生徒たちや、部活動をしている生徒たちがいる。
万次郎に、場地を連れ戻せなんてそんな自分でもできなかった無茶を言われて、もしものことがあったらと考えると、いてもたってもいられなかった。
それに、まだミサンガを渡してないこともあって、周囲の生徒たちから不審な目で見られていることはお構い無しにつかつかと学校へ入り廊下を進んでいく。
ここには1度、万次郎とドラケンと来ているから迷うことなくタケミチの教室まで辿り着いた。
もう帰っちゃったかな…
まだいるといいけど…
いなかったら仕方ないから今日は諦めよう。
そう思って扉を開く。
ガララッー…
「あれっ?!」
「え?!ランさん?!」
「ランさんがなんで?!」
視界に飛び込んできたのは見覚えのある4人の顔。
「あ!タケミチのお友達!!」
男嫌いのランからすれば見知らぬ男子ならば顔を顰めるところだが、8.3抗争の日、この人たちが目の前でボロボロになりながら長内たちから自分とドラケンを守ってくれたことを思い出し、表情を緩めた。