第15章 relent*
「稀咲鉄太…
現東京卍會の再重要人物の1人にして総長代理…
おそらく彼が姉を殺し続けている張本人…
我々警察も総力を上げて捜索していますが
しっぽさえ掴めていません」
直人の言葉にタケミチは頭を抱える。
「過去でもまだ1度も会えてない…
ぶっ倒そうにも手がかりゼロか…」
ランの言葉もドラケンの言葉も、
どちらを反芻してみても稀咲はヤバい奴だということは明白だ。
「直人。やっぱりもう道は1つしかないよ!」
「え?」
「俺が東マンのトップになる!」
今までのやり方じゃダメなんだよ!
根っこを叩く!!
「考えてみたんだ。
まずは隊長になる!
パーちんが抜けた今、参番隊の隊長枠が空いてるんだ。
そこを狙う!!」
なぜ俺はヒナを振ったことになっているのか…
なぜヒナの事件現場に半間がいたのか…
なぜドラケンくんが死刑になっていて
なぜランさんが東マンを離れているのか…
そして稀咲は何者で
なぜマイキーくんを恨むようになったのか…
パズルみたいに散らばった謎、
全部繋げてぶっ壊してみせる!!
「なんだかんだでタケミチくんはこれまでミッションを成功させてきましたし、信じます。
今回は長旅になりそうですね。」
「ああ!」
差し伸べられた手を
力強く握った。