第15章 relent*
日向の葬儀が終わり、
項垂れる直人とタケミチは茫然としていた。
「千堂敦について調べました…
今回の彼は結婚もして子供もいました。」
「アッくんが?!
じゃあなんでっ…家族がいるのにこんなこと」
「家族は現在行方不明です。
恐らく家族をダシに脅されていたんでしょう」
鼓動が跳ね上がり、目を見開いて生唾を飲み込んだ。
またそこまで凶悪になってるのか?!
東マンは…
そういえば…なんであそこに半間がいたんだ?!
「結局僕らは、なにも変えられなかったわけですね…何をやっても無駄。結局、運命は変えられない…」
「それは違うぞ直人!
ドラケン君たちを救っても何も変わらなかったのは、それが原因で東マンが凶悪化したわけじゃないってことだ!!」
タケミチは強く拳を握った。
めそめそしてても何も変わらない!
「ヒナが目の前で死んだ時、
燃え上がる炎を見ながら、1つわかったんだ。
元を正さなきゃダメだってことが。」
「…元を?」
「東マンを潰す!!」
タケミチは強く言い放った。
直人は目を見開いている。
「そのために俺が、東マンのトップになる!!」
「……そんな…無茶な話…」
「無茶でいい!!
ヒナを救えるなら、どんな無茶でもする!!!」
日向がしていたクローバーのネックレスを握り締めながら、涙をこらえた。