第14章 revive
「タケミチくんはいつも急に来るね」
チャイムを鳴らして出てきたのは日向だった。
「ハハッ悪ぃ悪ぃ。あのさ、直人いるー?」
「直人〜!!タケミチくんが呼んでるよー!!」
「あっ、ヒナ、はい。
祭りの…埋め合わせ。巻き込んじゃったから…」
日向に四つ葉のクローバーのネックレスを渡す。
「わぁ…つけていい?」
「うん」
「どぉかな…?」
「うん!似合う!」
本当は…埋め合わせってだけじゃないんだ。
なにか形に残したくて…
12年前の君とは…
もう会えないから。
だってきっと俺はもう、
ここには戻ってこない。
ミッションは達成したんだから、
未来できっとヒナは生きてる。
「ありがとう…大事にするね」
「あのーイチャイチャしてるとこ申し訳ないんですけどー、なんか用ですか?」
まだ子供の直人がウンザリ顔で立っていた。
「いっいつからいたのよ!」
「プレゼントよかったね」
「ちょっと!盗み見?!」
「呼ばれたから来ただけだし」
「直人、握手。」
タケミチは直人に手を差し伸べる。
「…え?タケミチくんて握手が好きなんですか?」
「ハハッ、まあな。」
手を握り合う瞬間に、
日向に視線を移し、真剣に目に焼き付けた。
「…ヒナ、幸せにな!」
日向は当然疑問符を浮かべている。
「なに、それ?」
グッと直人と手を握り合った瞬間、
ドクンと鼓動が波打つ。
これで全て、変わってるはずだ。
そうだろ?!直人!!