第13章 regret
「…タケミ…っち…」
「ドラケンくん?!」
「ありがとなタケミっち…
ヒナちゃんとエマ連れて逃げろ…」
ハァハァと息を切らし、腹部を抑えながらもなんとかドラケンは言葉を紡いでいる状態だ。
「俺は…大丈夫だ…
早くしろ、タケミっち」
逃げろ?!
俺、今逃げようとしてた?!
それを察して?!
こんなボロボロなのに?!
「ああああああああぁぁぁ!!!
情けねえええ!!!」
俺は!何しに過去に来たんだ!!
アッくんの人生は?!
ドラケンくんの人生は?!
ランさんの人生は?!
ヒナの人生は?!
俺が逃げたら、ここで終わりだ…!
「ヒナ、エマちゃん、下がってて。」
ドラケンくん、勇気をありがとう。
みんなのためだけじゃない!!
俺の…
俺自身の…
戦いなんだ!!!
「なんだてめぇ。死にてぇのか?コノヤロウ」
ずっとずっと怯え続けてきた
キヨマサが目の前にいる。
「逃げねぇよ」
「あん?」
逃げて逃げて逃げ続けた人生。
俺は逃げ続けて全部無くしたんだ。
もう逃げない。
これは俺の人生の……
「リベンジだ!!」
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