第11章 radiant
「いつか、俺のデザインしたドレス着せてぇんだよな。
んでもしも…俺のもんになったらさ、いっぱい甘やかしてやりてぇんだ。
ガキの頃からきっと、甘えるとかそういうのずっとなかっただろうから。
でもぶっちゃけそれは俺も同じで…付き合ったらきっと、俺が1番甘えちゃうと思うんだ。
それが多分その子の負担になる。
忙しくていつも大変な子なのにさ…」
気が付くと次から次へと
言葉が出てきてしまっていた。
あ…!
何言ってんだ俺。ベラベラと!
ランが困ってんじゃねぇかよ!
「あー悪ぃ。今のは」
「うまくいくといいね」
……え…?
「三ツ谷くんの恋、うまくいくといいね!
そんなにいい子なら、きっとどんな三ツ谷くんも受け入れて、幸せにしてくれると思う!」
満面の笑みで言うランに、
三ツ谷の胸が締め付けられた。
「だって三ツ谷くんは、そんなにも優しいんだから!」
ランが帰ったあとも、
チリチリと熱を帯びたその痛みは消えなかった。
ただただランの
傷ついたような笑顔の残像だけが脳裏に焼き付いていた。