第11章 radiant
「ちょっとちょっと…
マジで喧嘩だけはやめてよね?」
「俺しーらない。帰ろうぜラン」
「えぇ…心配だなぁ。
じゃあ八戒も柚葉も帰っていいよ。
私は残るから」
「…ったく放っとけばいーのに。
じゃあね、ラン。
とりあえずさ、元気だしなよ」
「うん!2人とも今日は本当にありがとう!」
「…いや、なんにもしてないけどね?」
「タカちゃんには黙っとくよ」
柴姉弟は、仲良さげに行ってしまった。
前を向くと、河田兄弟と灰谷兄弟の凄まじいボーリング勝負が繰り広げられている。
「…なんだかなぁ…
今日は兄弟ってのに縁がある日だなぁ…」
「そういやぁさーラン。
こないだ三ツ谷に会ったんだけどよ、」
「えっ?」
ナホヤの口から出たその名前に、ついビクリと肩が上がってしまった。
「あ、俺の番だ!おっしやってやるぜえぇぇ!!」
「え!ちょっと待ってよ!話の途中っ…!」
その名前を出してから行ってしまうなんて酷すぎる。
唖然としていると、今度はソウヤが隣に来た。
「そういえばこないだ三ツ谷に会ったんだけどさ、なんだかいつもと様子違くてね、」
「え?!ど、どんなふうに?!」
「っあ!ナイス!兄ちゃん!次俺の番だ!」
「あぁ!ちょっとソウヤ!!」
なんとソウヤにまで話を遮られてしまった。