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progress ~東リべ卍~R18~

第10章 return



「お疲れ様です。ランさん」

そもそもランがいるとは思わなかった。


「お疲れ千冬〜よく来たね!
じゃあお湯入れて来なくっちゃ」


「お湯?いや風呂に入りに来たわけでは」


「まぁ座れ千冬。ほれ、ファンタだ。飲め。」


「はぁ…」


千冬は促されるままファンタを飲みつつ
"緊急" とあんなに切羽詰まった感じで言われた意味を探していた。

一体何が始まるんだろう…?


しばらくして、「お待たせー!」と言ってランが千冬の前に、麺の入った器を置いた。

どう見てもペヤングだ。


「え?」


「どうぞ召し上がれ。」
「色は普通なんだな。」


ニッコリ笑って席に着くランと、若干強ばったような表情をしている場地と、突然目の前に置かれたペヤングに疑問符しか浮かばない。


「…え、なんで…???」


「お前ペヤング好きじゃん」


「や…ま、そっすけど…」


「いーから早く食えよ。
俺の言うことが聞けない?
それともランの言うことが聞けない?」


「うっ……わかりましたよ。
よくわかんないけど…いただきます…」


そう言って手を合わせてずずずっと一気に麺を啜った。


ランも場地も、カッと目を見開いて凝視する。
息を飲んで千冬を見つめた。
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