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progress ~東リべ卍~R18~

第10章 return



「申し訳ありませんでした」

「ごめんなさい!私たちの責任です」


万次郎は頭を下げられながら、なにすんだ!と抵抗している。


「虫けらが頭下げて娘が治るのか?!社会のゴミが!!クズが!!クズ!!クズ!!」


「あ"?」


「黙れマイキー…」


「娘はずっと昏睡状態だ…
顔も…体も…傷だらけでっ…ぅぅうっ」


両親は号泣し始めた。


「なんでだ…この子がお前らに何をしたんだ?」


3人は頭を下げたままその嗚咽を静かに聞いている。


「あんなに優しい子で…あんなに可愛かった娘が…こんなっ…変わり果てた…姿でっ…うぅ…」


床にボタボタと涙が落ちていく。

苦痛と悔しさに満ち満ちたその言葉に、奥歯を噛み締める。



「帰ってくれ…っ…
もう…二度と…私達の前に現れないでくれっ」



2人は肩を支え合って去っていってしまった。



ランは割れた花瓶を片付けていく。

小さく指を切ったが、痛みを全く感じなかった。

受け取ってもらえなかった花を集めて
涙をこらえた。


両親の怒り、悲しみは最もなものだと思う。
きっと刻まれた心の傷はこんなもんじゃない。


「ごめんなさい…」


指の血を見つめながら、
誰にも聞こえない声で呟いた。
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