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progress ~東リべ卍~R18~

第2章 rampant




ある日の稽古中、

万次郎と私がいつのまにか本気の喧嘩に発展していて、誰にも止められないほど物凄いことになっていた時は、

真一郎は私たち二人を引き止めて叱った。


なにをしていても、私たちは真一郎にだけはどうしても逆らえない。

喧嘩だって力だって弱いのに、真一郎には私たちをどこか圧倒するような存在感と威厳があった。


私たちを唯一叱ってくれる、
心の底からきちんと向き合ってくれる

そんな存在だった。




「そこまでして負けたくねぇんだな、お前らは。」


「「負けたくないよ!!」」


私たちの声が重なった。



「そうか…。でもな、よく聞けよ2人とも。」


真一郎は真剣な目をして私たちの頭に手を置いた。







「本当に大切なことは、喧嘩に勝つことじゃねえ。
自分に、負けないことだ。」












幼い私たちにはまだ、
その言葉の本当の意味を
理解できずにいたかもしれない。







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