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☆一夜の夢☆〈イケメン戦国 上杉謙信〉

第56章 窮地を救うは誰の手か



謙信様に会いたい。


結鈴は謙信様を困らせていないだろうか。

リビングのソファで、謙信様はよく結鈴を膝の上に乗せていた。
結鈴もそこが定位置のようで、嬉しそうにしていたものだった。


「会いたいな…」


そんなつもりはなかったのに目が潤み、視界が曇った。

今後のことを話し合うという今夜。
謙信様の居ない今後……考えないようにしているのに、考えなければいけない。

龍輝の『近くに居る気がする』は少し希望を持たせてくれたけど、はっきりした確信はないのだから、現実をみなければ…。


(会いたいよ、謙信様…)


一か八かでワームホールに頼ってみるべきなのか、ずっと答えが出せないでいる。




くいっと袖を引っ張られた。


龍輝「ママ………」


声をひそめた龍輝が小さな体を寄せてきた。


(ん?どうしたんだろう)


問いかける間もなく龍輝がひそひそ声で囁いた。





龍輝「ママ、クマがいる」

「!?」





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