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☆一夜の夢☆〈イケメン戦国 上杉謙信〉

第55章 その手をもう一度


次はお付きの人を見る。

頭から血を流し、その部分は火傷していた。
それ以外外傷はない。


(燃え崩れたものが頭にあたったんだろうな)


「龍輝、二人とも怪我をしてるから手当するね。
 信長様の傍に座って、何かあったら言ってちょうだい。」


といっても、二人は並んで倒れていたのですぐそこだけど。


龍輝「うん!」


龍輝は目をキラキラさせて信長様の傍に座った。
ずっと憧れていた信長様を目の前に、好奇心が湧いて仕方ないようだった。

炎に包まれて不安な思いをさせてしまったと心配だったけれど、いつもと変わらない様子にホッとする。

荷物の中から必要な道具と薬を出して手当てをしていく。

手を動かしながらぼんやりと考えるのは一瞬見えた気がした桔梗の紋。


(信長様。火事。桔梗の紋……)


胸がヒリヒリと痛む。

もしかしたらさっきの場所は本能寺だったのかもしれない。
そんな予感に唇を噛む。


(光秀さん、じゃないよね)


そんなの……信じたくない。


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