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☆一夜の夢☆〈イケメン戦国 上杉謙信〉

第47章 現代を楽しもう! ❀デート編❀



「け、謙信様っ!?ここ、遊歩道…ひと、居るのに!」


慌てて周りに人が居ないか確認して、誰も居ないことに安堵する。


謙信「求婚の証の指輪を受け取ってもらえたのだ。
 一生に一度の瞬間に口づけをしても構わないだろう」

「もう、謙信様ったら…でも、そうですね、一生に一度の瞬間ですものね」


仕返しと言わんばかりに、形良い唇にチュッと口づけした。

頭の片隅で『ああ、バカップルだと思われても仕方ない』と苦笑しながら。


謙信「っ」

「ふふ、ありがとうございます。今までもこれからも愛しています、謙信様。
 …………………あれ、もしかして…」

謙信「どうした?」

「この間女性からの電話を受けていたのはもしかして…」

謙信「ああ、お前が仕事から遅く帰ってきた日のことか。
 あれは指輪ができあがったという連絡だった。お前にバレてしまわないかとあの時は心配した」


(やっぱり誤解だったんだ)


深刻に悩んでいたわけじゃないけど、安心した。
胸を撫でおろした私の頬に綺麗な指先が触れた。


謙信「舞は俺が他の女と通じているとでも思っていたのか?毎日のように愛してやっているというのに、まだわかっていないようだな。
 にしても、舞こそ俺以外の男に目をやっているのではなかろうな?
 随分と仕事の『残業』が多かったようだが…」


(もしかして着物を縫っていたのを『浮気している』って思っていたのかな)


「そんなことないです。第一、毎日とはいえ30分で浮気なんてできるわけないでしょう?」

謙信「それはそうだが……。
 まぁ、何か隠しているようだが浮気ではないようだ。ならばその秘め事、許してやろう」




一年前の謙信様は、仕事に出かけるのさえ不安がり、私のことならなんでも知りたがった。

同僚のことや、取引相手のこと、酷い時は昼休みの過ごし方まで根掘り葉掘り聞いてきた。

隠し事などひとつも許さないと言わんばかりの追及だった。


でも毎日顔を合わせ、言葉を交わし、一日、一日過ごしていくうちに極端な干渉は無くなっていった。

穏やかな日々が信頼を築き、思いやりの心も果てしなく深まった。


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