第47章 現代を楽しもう! ❀デート編❀
(隠し事に気付いても追及してこなかったのは、私を信じてくれていたからなんだろうな)
これからの未来は全くわからないけど、ここで過ごした1年の思い出は私たちの中で必ず強い支えとなるだろう。
(ご褒美みたいな一年だったな)
離ればなれの5年間は本当に寂しかったけど、それを取り返すような幸せな一年だった。
「ふふ、ありがとうございます。
この指輪に誓います。私は謙信様だけ愛すると」
二連になった指輪を見る。
謙信様と全く同じデザインの結婚指輪と、三色の石がキラキラと輝く指輪が合わさって、本当にきれいだ。
謙信様は壊れモノを扱うように私の髪に触れた。
謙信「俺もだ。何度も言うが、舞だけを愛している」
危険な甘さを含んだ言葉のあと、形の良い唇が迫ってきた。
硬い胸を押し返そうと抵抗したけど駄目だった。
「ま、待って。ここは人目が、ん……」
謙信「お前の抵抗は本当にやわだな。それで本気で抵抗しているのか?
誰も居ないのは確認済みだ。もう一度…」
「いつのまに確認を、んん……!も、もう!」
こうして私達の最初で最後の現代デートは、心に残る素敵な一日となった。