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☆一夜の夢☆〈イケメン戦国 上杉謙信〉

第47章 現代を楽しもう! ❀デート編❀



「綺麗……」

謙信「思っていた通りだ。よく似合っている。
 結婚式に渡す予定だったのだが、石の選択に思いの外時間がかかった。
 その上、青い石の入手に遅れが出て間に合わなかったのだ」


真ん中はダイヤモンドだろう。そのわきに控えめに輝いているのは、少し青みがあるけどエメラルド…?青い石は…


「青い石はブルーサファイアか何かですか?」


言っている傍から違うと心の中で否定する。


(ブルーサファイアはもっと濃いブルーだ)


角度を変えて青色の石を見つめる。

ブルーサファイアよりもずっと薄い青。そう、謙信様の瞳のように淡い水色…。


謙信「ふっ、細かいことは気にするな」

「…………ぅ」


そう言われてしまうと聞きにくい。


仕事の取引相手が宝石会社とコラボして、ファッションショーを開いた時があった。

舞台裏に案内された時に、この石とよくにた宝石で作られたネックレスが警備員に守られていたのを見た。


(まさかだよね)


謙信「お前は事あるごとに俺の目をみて『宝石のように綺麗』と言ってくれた。
 この指輪を作るにあたって中央には永遠の愛を込め、その横にはお前が好んでくれた俺の目と同じ色の宝石を選んでもらった。
 気に入ったか?」


宝石と同じ色をした目が伺うように見てくる。
指輪にこめられた気持ちは嬉しいし、とっても綺麗だけど……


「はい、とても。でも綺麗すぎるので普段はしまって…」

謙信「…お前は母君の指輪を二つ連ねて常につけていただろう?あのようにいつも身に着けていてほしい。
 そのために邪魔にならないよう石を小さくし、デザインもシンプルな造りにしてもらったのだが…」


少し肩を落とした謙信様を見ると、とんでもなく罪悪感を覚えた。


(ああ、そんな顔しないでっ)


「わ、わかりました。料理の時は外しますがそれ以外はつけるようにします」


途端にいつも通りに戻る謙信様。

こっちに来て1年。以前よりも喜怒哀楽を素直に出してくれるようになった。


謙信「ありがとう、舞」

「ん…」


左手をとられたまま口づけを受けた。


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