第47章 現代を楽しもう! ❀デート編❀
ごちゃごちゃ考えている間に、謙信様に両手を握られた。
謙信「受け取ってくれないのなら、もう一度求婚する」
「え?」
からかわれているのかと思ったけど、謙信様の表情は真剣だ。
陽光の下で褪せた金髪が、白い肌が、際立つ。
二色の瞳が真っ直ぐ私を射抜き、低く誘うような声が言葉を紡ぎ出した。
謙信「俺の妻になってくれ。
この命尽きるまで舞を愛することを誓う。
お前と共に歩みたい。
今生だけでなく、来世でもお前と幸せになりたい。
俺と結婚してくれ」
「っ」
(うそ…)
真摯な言葉に心を打ち抜かれた。
前触れもなく涙がこみあげ、でも、両手をしっかり握られているので拭えない。
こんな大事な瞬間なのに、きっと酷い顔だ。
「も、もう…謙信様。今までだって何度も何度も心を打ち抜かれてるのに、そんな嬉しい言葉でプロポーズされたら、私の心臓、壊れちゃいますよっ。
返事はもちろん『はい』です!
ありがとうございます、謙信様っ」
両手を握っていた大きな手が背中に回り、私も広い胸に飛び込んだ。
二人でぎゅっと硬く抱き合った。
謙信「礼を言うのは俺の方だ。
求婚し、婚儀を行った上での子であろうに、全くもって逆だ。
女の憧れを壊して悪かったな。求婚を受けてくれて感謝する」
ぎゅうぎゅうと苦しいくらい腕の力が強い。
でも嬉しすぎて、苦しいのに笑いしか出てこない。