第47章 現代を楽しもう! ❀デート編❀
まさか謙信様の文を牧さんに読んでもらい、恥ずかしい思いをしたなんて言えなかった。
でもあの時牧さんとの距離が少しだけ近くなったのは確かだ。
(恥ずかしくて謙信様には言えないけど)
謙信「そういうことにしておくか」
私の嘘なんてすぐ見通してしまう謙信様は何か察したのかもしれないけど追及はしてこなかった。
「でも嬉しいです。越後に私を待ってくれる人が一人でも居ることが」
(メンタル弱い方じゃないけど、全然知らない所に行くから心強いな)
謙信「俺が正室をとるならと、ほとんどの家臣が諸手を上げて喜んでいた。
相手がお前だと全員に教えたわけではないが、相手はともかく俺が妻を娶る気になったのが嬉しいと涙する者もいた。
説得は済んである。安心して越後へこい。皆が俺とお前の戻りを待っている」
「はい。とても嬉しいです、謙信様」
顔も知らない春日山の人達の想いに触れ、また心強い謙信様の言葉をもらい気持ちが軽くなった。