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☆一夜の夢☆〈イケメン戦国 上杉謙信〉

第42章 現代を楽しもう! ❀山梨編❀



謙信「………」

信玄「謙信はこれで一回だな。無傷なのは俺と結鈴、姫だな」


佐助君が素早く結鈴と龍輝を回収して私のところに連れてきた。


謙信「信玄、勝負だ!!」


(障子を破いちゃったら大変!)


手元にあった、ありったけの枕を掴み謙信様に歩み寄った。


「謙信様、覚悟!えい!」

謙信「!?」


ボス!ボス!ボス!


佐助「あ、これで謙信様は4回当たって断トツの負けフラグが立ちました」

謙信「まだ、勝負は終わってない」


その時部屋のチャイムがなった。
佐助君が出ると、


仲居「申し訳ありません。隣室の方から苦情が出ておりまして、もう少し静かにお過ごしください」

佐助「すみません。直ぐに寝ます」


その会話を聞いて信玄様がしたり顔をした。


信玄「時間切れだ。お前の負けだな謙信」

謙信「舞、何故裏切った」


絶望を閉じ込めたような表情で言われ、顔の前で手を振って否定する。


「裏切っただなんて!ただ、部屋の障子とか襖をこわしちゃったら大変でしょう?
 私に負けたら戦意喪失で止めてくれるかと思ったんです。すみません」


(まさか枕投げでここまで盛り上がるなんて)


佐助「謙信様が4回、俺と龍輝くんが1回。信玄様、結鈴ちゃん、舞さんが0回。
 今日は無理ですが明日の朝、仕切り直して勝負しましょう」

「いやいや、今夜限りにしようよ」


枕投げが次の日に持ち越しなんて聞いたことない。


謙信「勝負はまだついていない。今夜俺を負かしたからには明日、覚えていろよ?」

「あ、朝は結鈴と大浴場に行く先約があるので私と結鈴の不戦敗ということで」


不意に謙信様に手首を掴まれ、耳元に温かい息がかかった。


謙信「お前が逃げたなら、俺はお前に負けたままだ。
 勝者の褒美に、旅が終わった夜……気を失うまで『良く』してやろう」


怪しく誘う声に、背筋がぞくっとした。


「わわわ!?だ、駄目です」


(それは褒美って言わないよっ)


謙信「駄目?顔はそう言っていないようだが…」


端正な顔に覗き込まれ、頬が熱を持った。


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