第42章 現代を楽しもう! ❀山梨編❀
謙信「馬鹿な、俺がお前達に物を投げつけるわけがなかろう?」
信玄「はっ、謙信、その前にお前の手元に枕はないだろう?」
信玄がそう言った傍から凄いスピードで枕が飛んだ。
ばしっ
片手で枕をキャッチして、謙信様が臨戦態勢となった。
もともと勝負事が好きな性格だから、お遊びとはいえ火がついたのだろう。
謙信「ふん、容易い遊戯だ。よし、いくぞ」
佐助「龍輝君、危ない!」
ぼすっ
信玄「佐助、まず1回だな」
佐助「不覚をとりました。まさか龍輝くんに投げると思わなかったので」
信玄「佐助が絶対守るだろうと思ってたからな」
謙信「信玄、お前…龍輝に何をするっ」
ビュンと白い影が飛んだ。スピードがあり過ぎて枕が枕に見えない。
白いものが飛び交っているように見える。
「あぁ、なんか凄いことになっちゃったな」
結鈴「あははは、何か楽しそうだね~」
龍輝は面白がって三人の間を行ったり来たりしている。
龍輝「いってーーー!僕、一回当たっちゃった」
謙信「っ、佐助!お前、しっかり龍輝を守れ。そっちの布団はお前の陣地だろうっ!?」
佐助「いつのまにか陣地が決められている…」
信玄「ふっ、佐助、言わずとも察するのが優秀な部下ってもんだぞ」
結鈴「私もいくーーー。えい!」
信玄「おっと、急襲とは小さい姫もやるな。結鈴、俺の膝の上においで。守ってやろう」
謙信「っ!駄目だ、結鈴。それでは人質になってしまうだろう?」
結鈴「ひとじち?」
謙信「お前がそこに居たら、俺が信玄を攻撃できなくなるだろう?
わかったら俺のところに来い!」
信玄「謙信、結鈴に気をとられているとやられるぞ?」
謙信「!」
ボス!
「あ」
佐助「見事なクリーンヒットだ」
謙信様の顔面に綺麗にあたった枕がぽとっと落ちる。
その瞬間が酷く恐ろしく感じたのは私だけだろうか…