第42章 現代を楽しもう! ❀山梨編❀
夕飯のお膳がさげられ、仲居さんが布団を6人分、ずらりと並べて敷いてくれた。
結鈴「わー、楽しいね~。いつも皆と一緒だといいのに」
龍輝「そうだね」
二人は私を挟むようにして布団にもぐりこんだ。
「皆さん電気を消しても良いですか?」
信玄「いいよ、舞」
「し、信玄様、も、もう少し浴衣の前を合わせた方が…」
座っている時はいつも通りといった感じだったけど、肘をついて横になっていると胸がのぞき見える。
謙信様よりも肉厚的な筋肉がついていて、肌も凄く綺麗だ…
(い、色っぽい!!!!)
慌てて視線を逸らすも、顔が熱くて仕方ない。
佐助「あー、信玄様。大人の魅力で舞さんを誘惑しないでください」
佐助君がすぐに気が付いてたしなめ、謙信様が隠せと言わんばかりに胸元に枕を投げた。
信玄「おっと、謙信。宣戦布告か?」
信玄様が投げられた枕を片手に持った。
佐助「これは修学旅行で定番のあれが始まるのか?」
「え、あれって、あれのこと?」
佐助「舞さん、結鈴ちゃん、龍輝くん。自分の枕を持ってガードだ。
これから真剣勝負が始まる」
私は電気のスイッチから手を離し、枕を手に持った。
(ワクワクする!)
結鈴・龍輝「「はーい??」」
謙信「佐助、舞までなんの真似だ?」
各自枕を持った私達を、謙信様と信玄様が何事かと見ている。
佐助「謙信様、信玄様。こちらの世では修学旅行と言って、学校行事の一環として先生と生徒で泊りがけの旅行をします。
そして先生方の目が離れたこの夜の時間に、枕を投げて遊ぶんです」
謙信・信玄「「……は?……」」
「ふふ、勝負です。謙信様、信玄様、枕にたくさん当たると負けですよっ!えい!」
見本で、佐助君に枕を投げつけた。
佐助「…っと、このように投げつけ、投げ返され、たくさんぶつかった人が負けです。
近くの人と共闘して、一人を負かすのも可能です」
龍輝「僕、佐助君と一緒がいい!」
結鈴「ママと一緒にやる!パパ、こっちに投げたら駄目だからね」
結鈴に睨まれ謙信が眉を下げた。