第41章 現代を楽しもう！　❀信玄の企み❀

「はい、喜んで。実はいつも気になっていたんです。
　謙信様に言われて信玄様達にはお弁当を作っていないでしょう？
　毎日お昼に外食してもらって申し訳ないなって。たまになら良いですけど、毎日外食となると飽きちゃいますよね。
　謙信様に少し怒られてしまうでしょうけど、明日は信玄様にお作りしますね」


姫は謙信の仕置きがあるとわかっていながら話に乗ってくれた。
仕置きさえ乗り越えればまた弁当を再開できると踏んだのだろう。

一途に謙信を想い、健気でいい女だ。


信玄「ああ、楽しみにしているよ…すごく」

「ふふ、信玄様が好きな甘い卵焼き入れてあげますね」


（ああ、この優しい言葉を聞けただけで満足だ）


普段は謙信とその子供達に注がれている笑みが、今は俺に向かって咲いている。
満足した俺は明日を楽しみに待つことにした。