第39章 現代を楽しもう! ❀結鈴の素朴な疑問❀
結鈴が目を丸くしてもおかまいなしに、みゆきの妄想はとまらない。
みゆき「本当のお名前がバレるとお城の人達に見つかっちゃうんだよ、きっと!
国の人に認めてもらえないから、こんいん届けが出せなくて苗字も別々なんじゃないの?」
結鈴「そうなのかなぁ」
みゆき「えっと、そういのをなんだっけ…。この間ママと一緒に見たドラマに出てきたんだよね。そう『内縁の妻』とか『駆け落ち』って言うんだよ!」
結鈴「ないえんの妻?駆け落ち?ってなに?みゆきちゃん」
二人の近くを龍輝とその友達が『滑り台すべろー』と走っていく。
子供らしくない会話をしている結鈴とみゆきの周りにだけおかしな雰囲気が漂っている。
みゆき「えっと…よくわかんない。ママがお迎えに来たら聞いてみたら?」
結鈴「うん!きいてみる!みゆきちゃんは物知りだねー」
新たな言葉を教えてもらい、結鈴は純粋にみゆきを褒めたたえた。
みゆきは得意気な顔で笑うと、そうだ!と目を輝かせた。
みゆき「それより、結鈴ちゃんは結婚したら旦那さんのことなんて呼ぶ?
みゆきはやっぱり呼び捨てかな~」
結鈴「うーん、旦那さんが年上だったら『さん』を付けるかも?
流石にママみたいに『様』はつけないと思う。変だよねー」
みゆき「うん、様はおかしいよね!
でもみゆきのパパはママよりも5つ年上だよ?結婚したら歳なんか関係なく呼び捨てでも良いんじゃないかなぁ?」
結鈴「そうなのかなぁ…。じゃあ旦那さんが許してくれるなら呼び捨てで呼ぼうかな♪」
みゆき「結鈴ちゃん、可愛いから格好いい人と結婚しそうだね」
結鈴「えへへ、そうかなぁ、嬉しいなぁ。みゆきちゃだって可愛いよ!
物知りだし、絶対かっこいい旦那さんできるよ」
みゆき「結鈴ちゃんに結婚式に来て欲しいなぁ」
結鈴「いく!結鈴の結婚式にも来て欲しい!」
まだずっと先のことを、幼い二人は一週間後のことのように言う。